この度、上田薫の作品展を開催していただく運びとなりましたこと、心よりお礼申し上げます。
上田薫は、アメリカで1960年代後半に流行したスーパーリアリズムとほぼ同時期に、写真のように描く表現に取り組んでいたため、スーパーリアリズムの画家とみなされがちですが、本人はそのようには考えていないようです。

彼の作品は、写真のようにオートマティックに日常の風景に潜む美しさを描き出し、鑑賞者の感覚を新たに目覚めさせます。
本展では、その淡々とした筆致による作品群を通じて、現実を超えた新たなリアリティを体験していただけるでしょう。
また、描写の細部には彼が捉えた一瞬の光景に込められた情景や記憶が宿り、鑑賞者それぞれが異なる物語を見つけることができるでしょう。

今回の展示が皆様にとって特別な時間となり、作品が持つ力を存分に感じていただける場となることを願っております。
お忙しい中とは存じますが、ぜひ足をお運びいただき、上田薫の世界をご堪能ください。

詳細は境町役場HPをご覧ください。